[ 9/18/2016 ] Labels: A1..AEH
チェロを床に寝かせて置いて、例えばC線弦をはじいてみてください。
チェロの胴体が振動します。底板も振動しています。 底板に固定されているエンドピンも振動します。
目では識別できませんが、エンドピンの先端に触れると意外と大きく振動しているのがわかります。次に、振動している エンドピンの先端を握ってその振動を抑止すると、逆に楽器の響きが僅かに変化するのに気づきます。
チェロがモダンチェロへと改良されて以来、約200年が経つと言われ、エンドピンはチェロの演奏性に大いに貢献しています。しかし、エンドピンをそのまま床に突き刺して先端を1点に固定してしまうと、楽器の一部の自然な響きが損なわれ(抑制され)てしまう可能性があることを意味します。
エンドピンをつけたまま響きを損なわないでチェロを保持することは可能でしょうか。
ADVANCED ENDPIN HOLDER は、エンドピンを含めてチェロをわずかに空中に浮かせて保持します。
楽器胴体からエンドピン先端に伝わってくる振動を、垂直方向及び水平方向ともに可能な限り生かし、エンドピンの先端に自由度を保たせながら、柔らかく保持する構造となっています。
その結果、エンドピンを床に突き刺して演奏する時(ゴムキャップをつけた場合もほぼ同様)と比べて、次の改善効果が期待できます。
(1) 楽器本来の自然な共鳴振動に近づけることができ、柔らかで心地よい倍音に富んだ響きが生み出されます。
(2) 特に中・低音域で、弦からの抵抗が減り、音の分離と発音が良くなり、奏者はよりスムーズで細かな表現が可能になります。
デリケートな音の世界の話ではありますが、バロックチェロの響きの良さ・発音の良さのを想像させるような心地よい新たな響きと発音の世界を体験することができます。