[ 11/24/2020 ] Labels: 75.Resonance
--- On C-string: Air-Hammer-like Interference Beats on endpin ---
Air-Hammer-like interference beats on endpin are frequently observed at a performance of cellist, also at our many measurements.
The phenomena are rather familiar at cello's low notes and when a metallic endpin adopted. See [A]..
These screw-like pulses are transmitted through endpin and the floor at last to the audience. Fortunately, people can not here the vibration with their own ears but catch them in their skin.
For instance, this strong vibration waveform, seen in endpin tip, keeps almost a fundamental period and many tiny fine vibrations in it. See [B].
In this case, 1052Hz C-tone(4 octaves above) vibration are seen and seems making an interference beet in unit of a fundamental period, however the pitch seems slightly shifted to lower side.
Such a pulse is seen rarely at 'without-endpin' case. The seed of such a beat might be embedded in cello's lower bouts or tail-pin itself. See [C].
--- C線 - 床を揺らす 干渉うなり波 ---
チェロの低音演奏を聴く時、しばしば床から伝わってくる振動を経験することがある。これは常に発生するものではないが、一連の測定においてもかなり頻繁に観測されるのでここでまとめて紹介します。
発生するのは主にチェロの低音、C線上の C-G音域であり低音ほど発生しやすいようだ。特に金属製エンドピンを使用している時に顕著である。正体は演奏している基音周波数にほぼ等しいネジ山状の形状をした振動である[A]。しかも衝撃的に床を突き刺すような(エアーハンマーでコンリートを打ち砕いているような)身長方向の振動である。その一つをズームしてみてみると、内部が微細な機械的振動で構成され、基音(例えばCでは基音周期約15mS)単位で大きなうなり状の振動となっている[B]。ここではこの微細な振動はCの基音周期中に16ケ含まれている。微視的には 2^4 つまり4オクターブ上の1052HzのC音相当でありながら、1回の大きなうなりを発生してその伸び縮みが床を打っている。画面で測定する限りエンドピン先の振動はチェロが音として出している(マイクでの)周波数よりも若干低音側にピッチが下がっている可能性がある。(おそらく 1/16 程度シフトしているはずである。)
幸いなことにこの強烈な振動は肌で感じることはできるが人の耳には音としては聴こえない。音(空気振動)を作り出せるのは楽器の胴体部分である。床を震わせる振動を体感して感激する聴衆もいるとは思うが、もし人間の肌が聴覚ほどの感度を持っていたらこのうなりに吐き気がするかもしれない。
エンドピン無しの場合でも類似の振動(強度は控えめ)を観測する場合がある。[C]
おそらく発生源となるタネを本来、底板・テールピンあたりで発生させている可能性がある。しかしエンドピンが床に固定されなければ必要以上に増幅されることはなく、胴体の振動の中に吸収されてしまうと考えられる。エンドピンの先端が床に固定されると特に低音では振動エネルギーが床に向かって流出し増幅される。